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こんにちは。スニーカー完全ガイド、運営者の「M」です。
ドクターマーチンの象徴的なカラーであるチェリーレッドが生産終了したのではないかという噂を耳にして、驚いて検索された方も多いのではないでしょうか。
あの独特の深みのある赤は、多くのファンを魅了してきた色だけに、もし本当ならショックですよね。実はこの噂、半分は誤解で、半分はブランドの戦略的な変化が関係しているんです。
私自身も最初は戸惑いましたが、調べていくうちに現在の販売状況がはっきりと見えてきました。
- チェリーレッド生産終了説の意外な真実
- よく似たオックスブラッドとの決定的な違い
- 現在の新品市場での賢い探し方と注意点
- 中古市場で探す際に失敗しないためのポイント

「ドクターマーチンのチェリー レッドは生産終了」説の真相

まず最初に、「ドクターマーチン チェリーレッド 生産終了」というキーワードで検索してたどり着いた方へ、その真相をはっきりとお伝えします。
結論から言うと、状況は少し複雑ですが、完全に手に入らなくなったわけではありません。
この章では、なぜこのような噂が広まったのか、その背景にあるブランドの歴史的な変遷と、現在の具体的な状況について深掘りしていきます。
結論:チェリーレッドは廃盤ではない

安心してください。まず声を大にしてお伝えしたい結論は、ドクターマーチンの「チェリーレッド(Cherry Red)」は、現在も廃盤にはなっていないという紛れもない事実です。
実際に、ドクターマーチンの顔とも言える定番モデル「1460 8ホールブーツ」や「1461 3ホールシューズ」の現行ラインナップ(特にスタンダードなアジア製スムースレザーモデル)を見ていただければ、現在も「チェリーレッド」というカラー名が公式に使用され、広く販売されていることが確認できます。
公式オンラインストアやABCマートなどの身近な大手シューズショップでも普通に見かける、あのアイコニックな赤茶色のブーツこそが、現行の「チェリーレッド」です。
では、なぜこれほどまでに「生産終了」という噂がささやかれるのでしょうか?
その最大の理由は、長年のファンが記憶している「昔のチェリーレッドの色味や質感」と、現在の店頭に並ぶ「現行品のチェリーレッド」の間に、いつの間にかギャップが生まれてしまったことにあります。
「私が知っているあの深い色は、もう売っていないの?」というファンの戸惑いが、やがて「チェリーレッドは生産終了した」という噂に変換されて広まってしまった可能性が高いのです。
つまり、製品そのものが消滅したのではなく、長い歴史の中でブランドにおける「色の定義」や「製品展開」が整理され、変化してきた結果と言えるでしょう。
オックスブラッドとの歴史的な関係

この複雑な問題を解き明かすには、少し時計の針を戻して、ドクターマーチンの60年以上にわたる歴史を紐解く必要があります。
実は、ブランドが誕生した黎明期において、「チェリーレッド(Cherry Red)」と「オックスブラッド(Oxblood)」という2つの言葉は、厳密に区別されておらず、同じ象徴的な赤色を指す「同義語」として使われていた歴史的背景があります。
これを裏付ける決定的な証拠が、ドクターマーチン英国(UK)公式サイトのアーカイブ的な解説に存在します。
そこには、「オリジナルのドクターマーチンのブーツは、黒とチェリーレッドで登場しました。
そして、それは時々オックスブラッドとも呼ばれていました(Original Doc’s boots came in black and cherry red — sometimes called oxblood)」と、はっきりと記されています。
つまり、昔からのファンが記憶している「あの深く濃い赤色」は、当時「チェリーレッド」とも呼ばれていたし、「オックスブラッド」とも呼ばれていたのです。
一つの色に対して二つの呼び名が混在していたこの歴史的事実こそが、現在の混乱を生む最大の原因となっています。
時が流れ、製品ラインナップが世界規模で拡大する過程で、ブランド側はこの二つの名称を整理し、明確な意図を持って使い分けるようになりました。
その結果、かつての「チェリーレッド(=オックスブラッド)」を知る世代にとっては、「今のチェリーレッドは私が知っている色と違う=本物は生産終了したんだ」という誤解に繋がってしまったと考えられます。
チェリーレッドとオックスブラッドの違い

では、現在ドクターマーチンではこの2つの名称をどのように使い分けているのでしょうか。市場に出回っている製品の傾向を分析すると、ある程度の法則性が見えてきます。
| 項目 | チェリーレッド (Cherry Red) | オックスブラッド (Oxblood) |
|---|---|---|
| 主な生産国 | アジア(タイ、ラオス、ベトナム、中国など) | イギリス(Made in England) |
| 対象ライン | スタンダードライン | VINTAGEライン(ヘリテージモデル) |
| 主なレザー | スムースレザー (Smooth Leather) | クイロンレザー (Quilon Leather) |
| 特徴 | 比較的手頃で、均一な発色が特徴 | 当時の製法を再現した、革の芯が見えるような深みのある色合い |
このように、現在の戦略としては、より多くの人に向けたスタンダードモデルには馴染み深い「チェリーレッド」を、そしてブランドの歴史や伝統を強調する高級ラインには「オックスブラッド」を使用する傾向が強いようです。
もしあなたが、「昔の英国製のドクターマーチンのような、あの独特な風合いの赤」を探しているなら、今は「チェリーレッド」という名前に固執せず、「オックスブラッド」というキーワードで探したほうが、理想の一足に出会える確率はグッと高まります。
色味は名前で判断できるか?

「結局、どっちが明るい赤で、どっちが暗い赤なの?」
これこそが、多くのファンを悩ませる最大の難問です。
実際にネット上の口コミや比較レビューを調べてみると、「オックスブラッドの方が血のように暗くて深い色だ」と主張する人がいる一方で、「いや、現行のチェリーレッドの方が黒っぽくて暗い色をしている」という正反対の意見も多数存在し、情報は完全に矛盾しています。
結論を断言します。「名前」だけで色味の明るさや深さを正確に判断することは不可能です。
なぜなら、ドクターマーチンの「赤」の発色は、単純な色の名前以上に、以下のような複雑な要因が絡み合って決定されるからです。
色味を左右する4つの変動要因
- 製造年代:70年代、90年代、現在では、使用される染料や仕上げ技術が異なるため、同じ名前でも全く違う発色になります。
- レザーの種類:顔料で均一に仕上げられた「スムースレザー」と、革の風合いを生かした「クイロンレザー」では、色の見え方が根本的に異なります。
- 製造国の違い:同じアジア製でも、タイ製、中国製、ベトナム製などで微妙な色の差が生じることがあります。
- 個体差と経年変化:これが最も大きな要因です。特に履き込むことで下地の色(茶芯など)が現れると、新品時とは全く異なる「明るさ」や「渋さ」へ変化します。
つまり、ネット上で誰かが語る「色の評価」は、あくまでその人が手に取った「特定の年代の、特定の個体」に基づいた感想に過ぎません。
「名前がこうだから、この色のはずだ」という思い込みは一旦捨てましょう。
失敗しないためには、できるだけ実物を見るか、ネットで購入する場合でも、自然光の下で撮影された加工のない写真をしっかり確認し、自分の直感で「この色が好きだ!」と思える個体を選ぶことが何よりも大切です。
バーガンディという第3の赤

ただでさえ「チェリーレッド」と「オックスブラッド」で混乱している私たちに、さらなる追い打ちをかけるのが「バーガンディ(Burgundy)」という第3の名称の存在です。
ファッション用語として一般的に使われる「バーガンディ」は、フランスのブルゴーニュ産ワインに由来する、紫のニュアンスを含んだ深く暗い赤色を指します。
ドクターマーチンの世界でも、この名称が使われるモデルが確かに存在します。
ドクターマーチンにおける「バーガンディ」の傾向
「チェリーレッド(定番)」や「オックスブラッド(英国製復刻)」のように明確なカテゴリとして確立されているわけではなく、シーズン限定の特別なモデルや、特定のタンナー(革メーカー)のレザーを使用した高級ラインなどで、スポット的に採用されるケースが多い印象です。
色味としては「オックスブラッド」と非常に近く、正直なところ明確な境界線は曖昧です。ただ、傾向としてはオックスブラッドよりもさらに「紫」や「茶色」の深みが強い、落ち着いた大人っぽい発色であることが多いように感じます。
この「第3の赤」の存在が、ドクターマーチンの色選びをさらに難解に(そして最高に楽しく!)していることは間違いありません。

「ドクターマーチンのチェリーレッド 生産終了」と探す方へ

ここまでで、生産終了の噂の背景にある「名前の使い分け」というカラクリについて、かなり理解が深まったのではないでしょうか。
では、ここからは実践編です。「ドクター マーチン チェリー レッド 生産 終了」と検索して不安になっていた方が、実際に自分が求めている「理想の赤」を手に入れるための具体的なアプローチ方法をご紹介します。
【ドクターマーチン・エアウエア ジャパン公式通販】現行スタンダードライン(アジア製)

もしあなたが、「ドクターマーチンは初めてだから、まずは定番の色から入りたい」「雨の日でも気にせず、普段使いでガンガン履き潰したい」と考えているなら、現在も普通に販売されている現行品の「チェリーレッド(アジア製)」を選んで全く問題ありません。
むしろ、最初の一足としては最適な選択肢と言えるでしょう。
現行のスタンダードモデル(1460 8ホール、1461 3ホールなど)は、タイ、ベトナム、ラオス、中国などのアジア工場で生産されており、品質も非常に安定しています。
ABCマートなどの街中の大手シューズショップをはじめ、楽天やAmazon、ZOZOTOWNといった主要なオンラインモールでも常時取り扱われているため、試着もしやすく、入手難易度が低いのが大きな魅力です。
価格面でも、こだわりの英国製モデルと比較するとかなり手頃に設定されています。
使用されている「スムースレザー」は、表面が顔料でコーティングされているため、比較的水や汚れに強く、お手入れも簡単です。
「生産終了」の噂に惑わされず、まずはこの現行チェリーレッドからマーチンライフをスタートさせてみてはいかがでしょうか。
十分に美しい発色と、マーチンらしいタフさを存分に楽しめますよ。
MIE(英国製)ヴィンテージライン

一方で、「学生時代に憧れていた、あの本物の英国製の雰囲気をもう一度味わいたい」「どうせ履くなら、革の経年変化(エイジング)をじっくりと楽しんで、自分だけの一足に育て上げたい」という熱いこだわりを持つ方には、迷わず「オックスブラッド(Oxblood)」のカラー名で探すことを強くおすすめします。
現在、「Made in England(MIE)」のヴィンテージラインとして展開されているモデルには、多くの場合「クイロン(Quilon)レザー」という特別な革が採用されています。
これは、ドクターマーチンの黄金期とも言える1970年代当時の革のレシピを忠実に再現したもので、現行のアジア製スムースレザーとは決定的な違いがあります。
クイロンレザー(オックスブラッド)の魅力
- 茶芯(ちゃしん)の経年変化:履き込んで表面の塗膜が擦れてくると、下地の茶色い革の色がうっすらと透けて見えてきます。これがヴィンテージ特有の、何とも言えない渋い表情を生み出します。
- 革本来の風合い:顔料で厚く塗りつぶされたスムースレザーと違い、革本来のシワやトラ(血筋)が残る、透明感のある深い発色が特徴です。
- 育てる喜び:最初は硬く感じますが、履くほどに足に馴染み、メンテナンス次第で美しいツヤが増していきます。
「オックスブラッド」を選ぶということは、単に色を選ぶだけでなく、ドクターマーチンの歴史と伝統を足元に纏うという、特別な体験を選ぶことでもあるのです。
チェリーレッドの見分け方

もし店頭で実物を手に取れたり、ネット通販で高解像度の画像を確認できるなら、商品名や説明文以外にも、モデルを見分けるためのちょっとマニアックなチェックポイントがあります。それは、アッパー(革部分)とソール(底部分)を縫い合わせている「ウェルト」と呼ばれるパーツの色です。
ドクターマーチンの代名詞である「イエローステッチ」が施されている、あの縁取りの部分に注目してみてください。
ウェルトの色で見分ける傾向と対策(※例外あり)
- チェリーレッド(主にアジア製スタンダード):
ウェルトのベースカラーが「黒(ブラック)」であることが多いです。全体的に引き締まった、モダンでシャープな印象になります。 - オックスブラッド(主に英国製ヴィンテージ):
ウェルトのベースカラーが「茶色(ブラウン)」であることが多いです。これにより、ブーツ全体がよりクラシックで、温かみのある雰囲気に仕上がります。
もちろん、これは絶対的なルールではなく、あくまで「傾向」の一つです。
年代や特定の限定モデルによっては例外も存在しますが、「この赤いマーチンはどっちのタイプだろう?」と迷ったときの一つの有力な判断材料にはなるはずです。
ぜひ、ステッチの奥にある「ゴムの色」にも目を凝らしてみてください。
ドクターマーチン公式オンラインショップ|Dr.Martens新品での探し方ガイド
新品のドクターマーチンを購入する際、失敗しないための最大のポイントは、検索窓にキーワードを入力する前に、まず「自分が本当に求めている『赤』はどちらのタイプか?」を明確にすることです。
あなたの「欲しい赤」はどっち?
- タイプA:「スタンダードで均一な美しい赤」が欲しい
→ 迷わず「チェリーレッド(Cherry Red)」で検索してください。現行のアジア製モデルがヒットし、比較的手頃な価格で安定した品質の新品が見つかります。 - タイプB:「ヴィンテージ感のある深みのある渋い赤」が欲しい
→ 「オックスブラッド(Oxblood)」または「Made in England」というキーワードを組み合わせて検索してください。こだわりの英国製モデルが見つかります。
ドクターマーチンの公式サイトでは、時期や在庫状況によっては、この「チェリーレッド」と「オックスブラッド」の両方のカテゴリが並行して掲載されていることがあります。
もし両方を見つけたら、ぜひ商品ページを見比べてみてください。使われているレザーの名前(SmoothかQuilonか)、生産国、そして写真から伝わる革の光沢感の違いなどを細かくチェックするのが、理想の一足に出会うための一番の近道です。
「生産終了」という不確かな噂に惑わされることなく、冷静に現在のラインナップを見渡せば、あなたにぴったりの新品は必ず見つかります。
中古(メルカリ)で探す注意点

メルカリやヤフオク!、ラクマといったフリマアプリやオークションサイトは、宝探しのようで楽しい反面、少し注意が必要です。
「チェリーレッド」というキーワードで検索すると、実に膨大な数のドクターマーチンがヒットし、中には素晴らしいヴィンテージ品も眠っていますが、落とし穴も存在します。
中古市場に潜む「生産終了」の罠
最も警戒すべきなのは、「生産終了!」「激レア!」「もう手に入りません!」といった煽り文句です。
残念ながら、これらの言葉を巧みに利用して、現在も普通に定価で買えるはずの「アジア製スタンダードモデル」を、さも希少な廃盤品であるかのように装い、不当な高値で出品しているケースが散見されます。
もしあなたが、本当に価値のある「英国製(Made in England)」のヴィンテージを探しているなら、出品者の言葉を鵜呑みにせず、必ずご自身の目で以下のポイントを画像で確認してください。
英国製を見極める2つの必須チェックポイント
- インソール(中敷き)の刻印:「Made in England」という文字が(多くは金文字で)はっきりと確認できるか。
- シュータン(ベロ)裏の表記:サイズ表記などと一緒に、生産国(MADE IN ENGLAND)が明記されているか。
これらの決定的な証拠写真がない、あるいは意図的に隠されているような出品は、トラブルを避けるためにも慎重になった方が賢明です。
確認を怠ると、「高値で買ったのに、届いてみたら現行のアジア製だった…」という悲しい結果になりかねません。焦らず、じっくりと見極めましょう。
「ドクター マーチン チェリー レッド 生産 終了」の総括
今回、「ドクター マーチン チェリー レッド 生産 終了」という検索キーワードの裏にある真実を、歴史や現状を交えて詳しく探ってきましたが、いかがでしたでしょうか。
結局のところ、「チェリーレッド」という色は、名前を変え、形を変えながらも、ドクターマーチンの魂として今もしっかりと生き続けています。
手軽に楽しめるスタンダードな「チェリーレッド」も、伝統を受け継ぐこだわりの「オックスブラッド」も、それぞれに違った素晴らしい魅力があります。
大切なのは名前ではなく、あなた自身が「カッコイイ!」と思えるかどうかです。ぜひ、この記事を参考に、あなたにとって最高の「赤」の一足を見つけてくださいね!



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