スニーカーは1cm大きめが正解?サイズ選びで失敗しないコツ

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こんにちは。スニーカー完全ガイド、運営者の「M」です。

新しいスニーカーを買うとき、サイズ選びで迷うことはありませんか。

特にネットでの購入や、試着しても判断がつかないとき、「スニーカーは1cm大きめを選ぶべき」という説を耳にして、本当にそれで後悔しないのか、あるいは足が痛くならないか不安に思う方は多いはずです。

実は、多くの人がジャストサイズにこだわりすぎて、逆に窮屈な思いをしています。

ブカブカになるのを恐れずに適切なゆとりを持つことは、快適な歩行にとって非常に重要です。この記事では、なぜサイズアップが推奨されるのか、その理由と具体的な調整方法について、私自身の経験を交えてお話しします。

この記事でわかること
  • 足の健康を守るための「捨て寸」という科学的な理由
  • ナイキやニューバランスなどブランド別のサイズ感の傾向
  • 大きめを買った際の中敷きや紐を使ったフィット感の調整術
  • 失敗しないサイズ選びのための具体的なチェックポイント

スニーカーを1cm大きめで選ぶべき理由

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「大は小を兼ねる」と言いますが、スニーカーにおいては単なる格言以上の意味を持ちます。

実は、足の構造や歩行のメカニズムを考えると、実寸ピッタリよりも少し大きめを選ぶことには、明確なメリットが存在するのです。

ここでは、なぜ1cm大きめが推奨されるのか、その生体力学的な根拠とブランド別の事情を深掘りします。

失敗しないスニーカーのサイズ選びと捨て寸の基準

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スニーカー選びにおいて、最も重要でありながら多くの人が誤解しているのが「捨て寸(すてすん)」という概念です。

捨て寸とは、靴を履いた状態で、足の指先から靴の内側先端(トゥボックス)までの間に確保されるべき「空間的余裕」のことを指します。

多くの消費者は「足の実寸が26cmだから、靴も26cmを選ぶのがジャストサイズだ」と考えがちですが、生体力学の観点から見ると、これは非常に危険な選択と言わざるを得ません。

なぜなら、人間の足は静止している時と動いている時で、その形状や長さが変化するからです。歩行の動作、特に地面を蹴り出す(プッシュオフ)局面において、足の裏にあるアーチ(土踏まず)は衝撃を吸収するために沈み込みます。

このアーチの沈み込みに伴い、足の骨格構造が伸び、足長(足の長さ)は静止時よりも伸長するのです。

もし、捨て寸が不十分な「実寸通りの靴」を履いていると、どうなるでしょうか。

歩くたびに伸びた足の指先が靴の硬い壁に衝突し続けることになります。この繰り返される微細な衝撃は、爪が皮膚に食い込む「巻き爪」や「陥入爪」、あるいは指が「く」の字に曲がってしまう「ハンマートゥ」、さらには親指の付け根が変形する「外反母趾」といった、深刻な足のトラブルを引き起こす直接的な原因となります。

理想的な捨て寸の数値基準

一般的な革靴やパンプスでは、捨て寸は1.0cm程度が目安とされていますが、より激しい動きやクッション材の厚みが想定されるスニーカーの場合、【1.5cm〜2.0cm】の捨て寸を確保することが推奨されています。

また、足のサイズは一日の中で変動します。

重力の影響で体液が下肢に滞留するため、朝に比べて夕方の足は、体積にして約5%〜10%ほど肥大化(むくみ)すると言われています。

午前中に「ジャストサイズ」で購入した靴が、夕方になると「窮屈で痛い靴」に変貌してしまうのはこのためです。

最初から1cm〜1.5cm程度のマージン(捨て寸)を確保しておくことは、この生理的なむくみを受け止めるための「バッファゾーン」としても機能します。

つまり、「スニーカーを1cm大きめで選ぶ」という行為は、単に「ゆったり履きたい」という好みの問題ではなく、足の機能を妨げず、将来的な足の病気を予防するための「最低限必要な機能的要件」なのです。

「大きすぎるかな?」と不安になる必要はありません。むしろ、指先が靴の中でピアノを弾けるくらい自由に動かせる状態こそが、正しいスニーカーのフィット感だと言えるでしょう。

1cm大きめのスニーカーは疲れるか機能性を解説

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「サイズが大きい靴は、靴の中で足が遊んでしまって疲れるのではないか?」という疑問を持つ方は非常に多いです。

確かに、サイズが合わずにガバガバの状態で歩けば、無意識に脱げないように足に力が入り、疲労の原因になります。

しかし、ここで重要なのは「サイズアップ」と「フィッティング(固定)」を切り分けて考えることです。

結論から申し上げますと、靴紐(シューレース)やベルクロで足の甲(インステップ)と踵(ヒール)をしっかりと固定できているという前提があれば、1cm大きめのスニーカーはジャストサイズよりも圧倒的に疲れにくいです。これには明確な理由があります。

最大の理由は「足指の機能性向上」です。スニーカーの先端(トゥボックス)に十分な空間があることで、歩行時に足の指を自然に広げること(スプレイ)が可能になります。

指がしっかりと開くと、足裏全体の接地面積が増え、地面を掴む(グリッピング)感覚が鋭くなります。

これにより、身体の重心バランスが安定し、ふくらはぎや太ももの余計な筋力を使わずに効率的に歩行できるようになるのです。

逆に、窮屈な靴で指が縮こまった状態では、バランスを取るために無駄な力が入り、疲れやすくなってしまいます。

さらに、「血流の確保」という観点も見逃せません。ジャストサイズ、あるいは小さめの靴による持続的な圧迫は、足の血管を締め付け、血行不良を引き起こします。

これは足の冷えや、疲労物質である乳酸の蓄積に繋がります。1cm大きめのサイズを選び、つま先にエアポケットのような空間を作ることは、靴内部の空気循環を促し、蒸れを防ぐとともに、血流を阻害しないための重要な対策となります。

厚手ソックスによる恩恵

1cmの余裕があれば、冬場や長時間のウォーキングの際に、厚手のパイルソックスや高機能なトレッキングソックスを着用することが可能になります。

厚手のソックスはそれ自体が高いクッション性を持ち、足への衝撃を和らげてくれるため、結果として疲労軽減に大きく寄与します。

もちろん、ただ大きければ良いというわけではありません。踵が浮いてしまう(スリップする)状態は避けるべきです。

しかし、これは後述する「ヒールロック」などの結び方で十分にカバーできます。「指先はフリー(自由)に、足首はロック(固定)する」。このメリハリこそが、長時間歩いても疲れないスニーカーの黄金律なのです。

幅広や甲高の人がサイズ選びで注意すべきこと

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私を含め、日本人の多くが抱える足の悩み、それが「幅広・甲高」という足型です。

一般的に日本人の足は、欧米人に比べて横幅が広く(2E〜4E相当)、甲が高い傾向にあります。

一方で、スニーカー市場を席巻しているナイキ、アディダス、プーマといったグローバルブランドの多くは、欧米人の足型(D〜Eワイズ相当)を基準にした「ラスト(木型)」を採用しています。

この「足型のミスマッチ」が、サイズ選びを極めて困難にしています。幅広の足を持つ人が、欧米規格のスニーカーを履こうとすると、「縦の長さ(レングス)は合っているのに、小指の付け根や親指の付け根が当たって激痛が走る」という現象が頻発します。

ここで知っておくべきは、靴のサイズ・グレーディング(寸法の変化率)の仕組みです。一般的に、靴のサイズを縦に1cm上げると、横幅(ワイズ)の周囲径は約3mm〜4.5mm程度大きくなります。

たった数ミリと思うかもしれませんが、靴のフィッティングにおいてこの数ミリは決定的な差となります。

つまり、幅広・甲高のユーザーが細身のスニーカーを履く場合、横幅の圧迫を解消するためには、縦の長さを犠牲にして(余らせて)でもサイズアップするしか物理的な解決策がないのです。

これが、幅広の人が「スニーカーは1cm〜1.5cm大きめ」を選ぶべき最大の機能的理由です。

悩みジャストサイズのリスクサイズアップのメリット
幅広(3E以上)小指が圧迫され「内反小趾」になる横幅にゆとりができ、圧迫痛が消える
甲高シュータンが食い込み、神経を圧迫する甲の高さに余裕ができ、痺れを防げる

「縦が余りすぎてつまづくのでは?」という懸念があるかもしれません。

しかし、横幅がパンパンで足が締め付けられる苦痛に比べれば、つま先の余りはインソールや靴紐の調整で十分にコントロール可能な範囲です。

特に小指の爪が靴に当たって変形したり、タコができたりしている方は、一度思い切って普段より1cm、あるいは1.5cm大きいサイズを試してみてください。足が解放される感覚に驚くはずです。

もちろん、ニューバランスの「4Eモデル」や、アシックスの「スーパーワイド」など、元々幅広に設計された靴を選ぶのも一つの正解です。

しかし、「デザインが気に入ったナイキの靴を履きたい」というファッション的な欲求を叶えるためには、この「戦略的サイズアップ」が不可欠なテクニックとなるのです。

1cm大きめのスニーカーを見た目で選ぶデカ履きの魅力

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ここまでは機能面の話をしてきましたが、スニーカーカルチャーにおいて無視できないのが「ファッションとしてのサイズアップ」、通称「デカ履き」の美学です。

特にコンバースのオールスターやチャックテイラー、VANSのオールドスクールといった、クラシックなキャンバススニーカーにおいて、この傾向は顕著です。

「デカ履き」とは、自分の足の実寸よりも明らかに大きなサイズ(+1.5cm〜2.0cm、場合によってはそれ以上)をあえて選び、靴紐(シューレース)を限界までギュッと締め上げて履くスタイルのことです。

なぜこのような履き方をするのでしょうか。その答えは「シルエットの美しさ」にあります。

多くのキャンバススニーカーは、元々幅が狭く設計されています。

これをジャストサイズで、特に幅広の足を持つ日本人が履くと、どうなるでしょうか。足の横幅に押されてアッパーの生地が横に広がり、左右の「羽根(シューレースを通すハトメ部分)」がパカッと大きく開いてしまいます。

こうなると、スニーカー本来のシャープでスタイリッシュな形状が崩れ、どこかボテッとした、野暮ったい印象になってしまうのです。

一方で、十分な大きさのあるサイズを選べば、足の横幅による干渉を受けません。

その状態で靴紐を強く締めると、左右の羽根がピタリと閉じた状態(専門用語で「紐の閉じ」が良い状態)になります。

これにより、ヴィンテージのスニーカーに見られるような、細長く、低く、美しい流線型のシルエットを再現することができるのです。

デカ履きのスタイリング効果

足元にボリュームを持たせることは、全身のバランスを整える上でも効果的です。

大きめのスニーカーは視覚的な重心を足元に集めるため、相対的にふくらはぎや足首を細く見せる効果(対比効果)が期待できます。ワイドパンツとの相性も抜群で、裾から覗くつま先のバランスが非常に良く見えます。

「デカ履き」をする際のポイントは、ただ大きい靴を履くのではなく、「紐をしっかり締める」ことです。

パラレル結びやオーバーラップ結びで、つま先から足首まで均等にテンションをかけることで、見た目の美しさとホールド感を両立させます。

これは単なるサイズ選びを超えた、スニーカー愛好家ならではの「着こなし」の一部と言えるでしょう。

子供のスニーカー選びは1cm大きめでも問題ないか

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お子様の靴選びは、大人以上に慎重になる必要があります。

「子供はすぐに大きくなるから」といって安易に大きめを選ぶことに罪悪感を感じる親御さんもいるかもしれません。

しかし、結論から言えば、成長期の子供靴において「1cm〜1.5cm大きめ」を選ぶことは、経済的な理由だけでなく、発育の観点からも推奨される正しい選択です。

子供の足、特に幼児期の足は、大部分が軟骨で構成されており、非常に柔らかいのが特徴です。

また、骨の配列も完成しておらず、扇形に広がっています。この時期に「ジャストサイズ(余裕のない靴)」を履かせてしまうと、柔らかい足の骨は簡単に変形してしまいます。

痛みを訴える感覚も未発達なため、気付かないうちに足指が曲がってしまうリスクがあるのです。

子供の足の成長速度は驚異的です。一般的に、3歳くらいまでは半年で約1.0cm、それ以降も半年で0.5cm〜0.7cmペースで成長すると言われています。

もし「つま先の余裕が5mm」のジャストサイズを買ったとしたら、わずか2〜3ヶ月でサイズアウトしてしまい、その後は「窮屈な靴」を履き続けることになります。

したがって、購入時点では「足の実寸 + 1.5cm〜2.0cm」程度の捨て寸を持たせることが理想的です。

これだけの余裕があれば、半年程度は適切なサイズ環境を維持できますし、何より指先を自由に動かせる空間が確保されます。

指先を使って地面を掴む動作は、土踏まずの形成を促し、運動神経の発達にも良い影響を与えます。

転倒リスクへの対策

ただし、大きすぎる靴はつまずきや転倒の原因になります。これを防ぐためには、以下の条件を満たす靴を選んでください。

  • 甲をしっかり固定できること:紐や強力なマジックテープ(面ファスナー)で、足の甲をガッチリ固定できるモデルを選びます。スリッポンタイプは大きめには不向きです。
  • 踵が硬いこと:ヒールカウンター(踵の芯)がしっかりしている靴は、足のブレを防ぎます。
  • 中敷き調整:購入直後は、つま先にクッションを詰めたり、インソールを2枚重ねにしたりして調整し、成長に合わせて外していく方法がベストです。

子供靴における「大きめ」は、単なる手抜きではなく、急速な成長を見越した「マネジメント」です。

定期的に中敷きを取り出して、足形がはみ出していないかチェックしつつ、賢くサイズアップしていきましょう。

ブランド別スニーカーの1cm大きめ推奨モデルと調整法

「1cm大きめ」が有効かどうかは、実はブランドやモデルによって全然違います。「ナイキなら全部大きめ」と思っていると痛い目を見ることも。ここでは主要ブランドごとの傾向と対策を見ていきましょう。

ナイキのスニーカーでサイズ感が小さめのモデル

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スニーカー界の絶対王者であるNike(ナイキ)ですが、サイズ選びの難易度はブランドの中でもトップクラスに高いと言えます。

その理由は、モデルによって採用されている「ラスト(木型)」の設計思想が全く異なるからです。

「ナイキは全部小さめ」という先入観で選ぶと、モデルによっては失敗してしまうことも。ここでは、特にサイズ感に注意が必要な代表的モデルを徹底解剖します。

【要注意No.1】エアマックス90(Air Max 90)

ナイキの中で最も「サイズアップ必須」と言われるのが、このエアマックス90です。

デザインの特徴として、爪先に向かって急激に細くなる形状をしており、さらにアッパーの甲部分(ヴァンプ)が非常に低く設計されています。

私自身、実寸27.0cmで通常のスニーカーは27.5cmを履きますが、エアマックス90に関しては28.0cm(+1.0cm)でないと履けません。

27.5cmでは小指の付け根が完全に圧迫され、歩行時に激痛が走ります。

アッパー素材もレザーや合成皮革が多用されており、キャンバス地に比べて伸縮性が低いため、「履いていれば馴染む」という期待もしにくいのが現実です。

エアマックス90の推奨サイズ

  • 標準的な足の人:+0.5cm 〜 +1.0cm
  • 幅広・甲高の人:+1.0cm 〜 +1.5cm

これくらい大胆に上げても、足首周りのパットが厚いため踵が抜ける心配はほとんどありません。

【例外】エアフォース1(Air Force 1)

対照的に、エアフォース1は「大きめ」の作りです。

バスケットボールシューズをルーツに持つこのモデルは、接地面積を広げて安定させるためにソール幅が広く、靴内部の容積もたっぷりとられています。

エアマックス90と同じ感覚で「とりあえず+1cm」を選んでしまうと、靴の中で足が泳いでしまい、歩くたびに踵がスポスポ抜けてしまうことになります。

エアフォース1に関しては、「ジャストサイズ(実寸)」または「ハーフサイズダウン(-0.5cm)」で選ぶのがセオリーです。

モデル名サイズ感の傾向1cmアップの要否
Air Max 90激狭(げきせま)ほぼ必須
Air Max 95/97やや狭め+0.5cm推奨
Dunk(ダンク)標準的+0.5cm推奨
Air Force 1広め・大きめ不要(ジャスト推奨)

NIKE公式ホームページ

ニューバランスのワイズ違いとサイズ感の比較

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「雲の上を歩くよう」と称される履き心地を持つNew Balance(ニューバランス)

サイズ選びにおいて他ブランドと決定的に違うのは、モデルによって明確に「ワイズ(足囲)」が設定されている点です。

これを理解せずに買うと、「同じ27cmなのに全然違う!」という事態に陥ります。

スマートな定番「CM996」は細身

ニューバランスで一番売れていると言っても過言ではない「996」シリーズ。現在主流のアジア製「CM996」は、「Dワイズ(やや細い)」という規格で作られています。

欧米人の足型をベースにしたこのSL-1ラストは、シルエットが美しくスタイリッシュですが、幅広の日本人には横幅がタイトに感じられます。

そのため、幅広(3E相当など)の方がCM996を履く場合、横幅の圧迫を逃がすために必然的に+0.5cm〜1.0cmのサイズアップが必要になります。

「縦は余るけれど横はピッタリ」という状態を作るのが、996を快適に履くコツです。

丸みのある「ML574」はゆったり

一方、もう一つの定番「574」シリーズは、オフロード(未舗装路)での走行を想定したSL-2ラストを採用しており、爪先が丸く、横幅も広めに作られています。

ものによっては「2E(標準〜やや広め)」のワイズ展開もあります。

このモデルであれば、幅広の方でも無理にサイズを上げる必要はありません。

「実寸と同じ」か、厚手ソックスを考慮して「+0.5cm」程度で十分に快適に履くことができます。

品番による違いをチェック

ニューバランスは「996」や「574」といった番号がモデルの性格を表しています。

  • 900番台・1500番台:細身(Dワイズ多し)→ サイズアップ検討
  • 500番台・2000番台:ゆったり(2E多し)→ ジャスト寄り

迷ったらこの法則を思い出してみてください。

ニューバランス公式ホームページ

コンバースでデカ履きするなら何センチ上げるべきか

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「スニーカーのサイズアップ」という文化を象徴するのが、Converse(コンバース)のオールスター(All Star)です。

この靴に限っては、機能性よりも「スタイリングの美しさ」を優先してサイズを選ぶユーザーが後を絶ちません。

なぜオールスターは「デカ履き」されるのか

オールスターは、元々バスケットボールシューズとして開発されましたが、その設計は極めて細身です。

これをジャストサイズで履くと、足の甲が高い日本人の場合、左右の羽根(シューホールがある部分)が5cm以上も開いてしまい、靴紐が短くなってしまいます。

これでは、オールスター特有のシャープな魅力が半減してしまいます。

そこで推奨されるのが「+1.0cm 〜 +1.5cm」の大胆なサイズアップです。

  • 羽根が閉じる:サイズを上げると甲の高さに余裕ができ、紐を絞り込んだ時に左右の羽根が近づきます(理想は1cm〜2cm幅)。これがヴィンテージライクな「良い顔」を作ります。
  • 爪先の反り上がり:サイズが大きいと、靴紐を締めたときにつま先(トゥスプリング)がグッと上を向くようになり、横からのシルエットが劇的に美しくなります。

デカ履きの許容範囲と注意点

「どこまで大きくしていいの?」と聞かれますが、限界は「+1.5cm〜2.0cm」までかなと思います。

それ以上大きくすると、さすがに足の位置がズレすぎて、歩くたびにソールが地面に引っかかるようになります。

また、オールスターはクッション材(ライニング)がほとんどないキャンバス一枚仕立てなので、大きくしても靴内部の「摩擦」が少なく、意外と脱げにくいのが特徴です。

ただし、ローカットモデルでデカ履きをする際は、後述する紐の結び方で踵をホールドすることが絶対条件になります。

CT70(チャックテイラー)の場合

海外企画のCT70は、日本の現行オールスターよりも少し作りが大きめです。CT70でデカ履きをする場合は、+0.5cm〜1.0cm程度でも十分に羽根が閉じるので、上げすぎに注意しましょう。

コンバース公式ホームページ

スニーカーが踵浮きする際の対策と紐の結び方

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1cm大きめのスニーカーを選んだ時に直面する最大の問題、それが「踵(かかと)浮き」です。

歩くたびに踵がパカパカ浮いてしまうと、靴擦れの原因になるだけでなく、歩行姿勢も崩れてしまいます。しかし、これは靴紐の結び方ひとつで劇的に改善できます。

最強の固定術「ヒールロック(ダブルアイレット)」

多くのランニングシューズやスニーカーには、一番上の紐穴のさらに奥に、少しズレた位置にある「予備の穴(エキストラ・アイレット)」があるのをご存知でしょうか?「これ何のためにあるの?」と思われがちですが、実はこれこそが踵浮きを防止するための秘密兵器なのです。

ヒールロックの手順は以下の通りです。

  1. 一番上の通常の穴まで紐を通したら、交差させずに「同じ側の」予備の穴に紐を通します。
  2. すると、左右に小さな「輪っか(ループ)」ができます。
  3. 反対側の紐の先端を、この「輪っか」の中に通します。
  4. 左右の紐を真横に強く引っ張ると、輪っかが締まり、足首周りが巾着袋のようにギュッとロックされます。
  5. 最後に通常通り蝶々結びをします。

この結び方をすると、足首がヒールカップに押し付けられる形で固定されるため、つま先にどれだけ余裕があっても、踵が浮くことは物理的に不可能になります。1cm〜2cm大きめの靴を履く際は、この結び方が「セット」だと考えてください。

1cm大きめのサイズ感を中敷きで調整する方法

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紐の調整だけではまだフィット感が足りない、あるいは甲の高さが余りすぎて気持ち悪い。そんな時は、靴の内部環境を物理的に変えてしまう「インソール(中敷き)」での調整が有効です。

インソールで「高さ」と「容積」を埋める

靴のサイズが大きいということは、単純に「内部の空間(容積)が広い」ということです。インソールを入れることで、底上げをして空間を狭くすることができます。

  • 厚手(3mm〜5mm)のインソール:サイズ感を「マイナス0.5cm〜1.0cm」する効果があります。全体的にブカブカな場合に最適です。低反発ウレタン素材のものなら、足の形にフィットして隙間を埋めてくれます。
  • カップインソール:踵部分がカップ状に立ち上がっているタイプ。踵の骨を包み込んで安定させるため、大きめの靴でもブレを防いでくれます。

つま先クッション(トゥパッド)の活用

「踵や甲は合っているのに、つま先だけが余りすぎてつまずきそう」というケースには、つま先専用のクッション(トゥパッド)が便利です。スポンジやジェル素材でできた詰め物を靴の先端に入れることで、捨て寸を物理的に埋めることができます。

100均アイテムでも十分!

高価なスポーツ用インソールも良いですが、サイズ調整目的であれば、セリアやダイソーなどの100円ショップで売っているインソールでも十分な効果を発揮します。

「低反発」「高反発」「ジェル」など種類も豊富なので、まずは安価なもので試してみるのがおすすめです。

スニーカーを1cm大きめで買う際のポイントまとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。今回は「スニーカー 1cm 大きめ」をテーマに、サイズ選びの深層に迫ってみました。

結論として、現代のスニーカー、特に細身の海外ブランドやファッション性を重視するシーンにおいて、「1cm大きめ」を選ぶことは非常に合理的で、メリットの多い選択肢です。

最後に、失敗しないためのチェックリストをまとめておきます。

自分の足を知る幅広・甲高なら迷わずサイズアップ。ジャストサイズへのこだわりを捨てる勇気を持つ。
モデルを知るナイキのAM90なら+1cm、AF1ならジャスト。ニューバランスなら996は上げ、574はステイ。
目的を決める「歩きやすさ」なら+1cmでインソール調整。「見た目(デカ履き)」なら+1.5cmで紐を締め上げる。
調整技術を持つ「ヒールロック結び」と「インソール」があれば、多少の大きさは武器に変えられる。

スニーカーは、あなたの足を包み込み、毎日の歩みを支える大切なパートナーです。

「キツくて痛い」ストレスから解放され、指先まで自由に動かせる1cmの余裕を手に入れたとき、きっと今までよりも遠くまで歩いていきたくなるはずです。

ぜひ、次のスニーカー選びでは、この「魔法の1cm」を試してみてくださいね。

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